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中飛車学概論の講義録


「 ★ 基本スタンス★ 」

定跡のマニアックな追求ではなく
中飛車を指す上での ものの考え方 を感じ取っていただければと思います


再校正中~
「ゴキゲン以前の旧来の中飛車について」

○5筋の位取り中飛車

まずみなさんに「位の威力」とくに「5筋の位の威力」の大きさについて実感していただきます。
あじゃ盤にご注目
居飛車側が5筋の位を取られて漫然と駒組みをすると、大体こんな局面になります
「居飛車作戦負け」という表現をよく使います
級の人ですと、この局面になってから考慮時間を使い出します(苦笑)
事の重大さを分かってもらうため
居飛車 「すでに勝ちのない局面」 と断言します
5六の好位置の銀が、居飛車陣を圧迫しているのが分かりますね
振り飛車側はこのまま普通に駒組み(銀冠)しても不満はないのですが
決定的によくする順があります
6筋の攻めを見せて、桂馬を跳ねさせる のが真の目的です
今度はこの桂馬を負担にさせます
ここで振り飛車党なら必須ともいえる手筋があります
「幽霊角」という端角のノゾキです
じっと飛車を7六に引いてもいいですし
角切って歩切れの居飛車側は飛車成りが受からない
居飛車側は揺さぶられっぱなしです
将棋の恐ろしい一面として、駒の損得はなくても消極的に駒組みをすると
すでに勝ちのない展開になることがよくあります
居飛車は5筋の位を取られたら反発しないと(位の安定を許したら)
戦わずして負けになるという、危機感を持ってほしいのです
取らせた5筋の位をめぐる攻防については
章をもうけて後の回で検討します
中飛車党の人には、この圧力をかけて居飛車をゆさぶる感触を覚えてください
「戦わずして勝つ」兵法の教える理想的な勝ち方です
余談ですがプロの将棋の棋譜を並べるとき
どうしてここで忙しく動くのだろうと
思われた経験はしばしばあると思います
そういう時は、動かないと負けになるという場合がけっこうあります
こうした感覚を持つようになれば、勝率アップすることうけあいです

○ツノ銀中飛車

次はツノ銀中飛車です
普通の感覚からすれば左金は玉のほう(5二)に寄せたいですが
ツノ銀では居飛車急戦に対して左金を3二に上がります
一例ですが漫然と7二銀と上がると、居飛車側から四間飛車の場合同様
6筋からの仕掛けがあるので左金を7八に上がってガッチリガードするのです
こうなると居飛車は右桂を上がっても攻めになりません
反発力が強いので居飛車の仕掛けにすぐカウンターが打てます
ツノ銀の普通の急戦策に対する応対としては
角をさばいて、5筋の歩を自分だけ手持ちにして
飛車を5一に引いて地下鉄飛車にして
2筋を逆襲というのが基本パターンです

そこで居飛車もちがう攻め筋で行きます

図は▲3八飛までの局面
これは加藤一二三九段得意の袖飛車戦法です
居飛車は振り飛車側の弱点である角頭を狙います
そして振り飛車側は居飛車の攻めに乗じてこの角をさばきます
次に▲3五歩△同歩▲同飛のネラい
ここで中飛車側の選択肢は・・・1.△4五歩 2.△3一金 3.△6四歩

1.△4五歩
中飛車側から角交換を迫るのは中飛車側の切り札ですが
この場合は4八に飛車を寄って中飛車のさばきを封じるのが好手で失敗に終わりました
さばきが単調すぎたのが原因です
怖いようでも居飛車の攻めを引きつけたほうが、カウンターが決まるのです

2.△3一金
これはなかなかシブい金引きです。大山康晴十五世名人の指した手です。
ネラいは3筋から攻め込んだ飛車にこちらも飛車を3二に回ってカウンターを当てることです。
あっさり飛車交換に応じては、飛車の打ち込みのスキのない中飛車側の理想的な展開になるので歩を打って断固拒否です。
3四に歩を合わせて振り飛車側も動きますが
居飛車の飛車角銀桂の4枚の攻めがキビしく指されなくなりました。

3.△6四歩
実はこれが最善といわれています。何の狙いもなさそうな手なのですが・・・。
ここで素直に歩を打つのはつまらない
4段目の浮き飛車に構えられて右桂も活用する理想形を許してしまいます
ここは角道開けてガツンとカウンターです
振り飛車に対する居飛車の急戦で、角が向かい合った場合
玉が8八の位置では戦いきれないので
たいていの場合は居飛車のほうから角を換えます
しかしこの場合は例外的に居飛車側から角を換えるのが最善とされています
居飛車から換えるとどうなるか?
次に△4四角があるので飛車を引きます
中飛車定番のさばき筋
馬を引きつけて厚い陣形、これが△6四歩を突いた効果でした
居飛車側は馬を消しに行きますが・・・
この端歩が好手、▲同歩は△9七歩がイタい
なので2筋から攻めてみますが
端歩の取り込みが大きい
強く△同金が好手
これも知らないと指せない△5二銀右
先手は歩切れで手がなく不利です

玉が8八で怖いようですが3二の金と5二の飛車の位置のほうが
居飛車側の攻め筋が豊富なのです
中飛車は先ほどと同様に攻めますが
▲4四歩から反撃です
このへんは激しい変化の応酬
形勢不明というのが結論のようです

左金は相手の攻めを遅らせるように使うか
相手の攻め駒と交換することでさばきます
相手の攻め駒に強く働きかける(業界用語で「責める」)ことが、受けになるのです
また戦いながら左金を玉側に寄せる高等テクニックもあります
この金がさばければ大体勝ちます
逆に居飛車としては、この金をスカにさせることを考えます

○居飛車穴熊対策

急戦に対しては反発力に富むツノ銀中飛車ですが
ご存知のように、居飛車穴熊という天敵が登場して中飛車は冬の時代に入りました。
漫然と駒組みをするとこんな感じです
玉の堅さは当然負けているし、5筋位取り中飛車のように模様がいいわけでもない
こうなると中飛車側はいいところがひとつもなく、勝ちにくいです

・・・というのが定説で、それはたしかに正しいんですが
それはアマ高段者、プロの世界でそうだということです。
私が24でツノ銀を使うと、居飛車の相手だと居飛車穴熊を目指す人が多いです
ツノ銀には居飛車穴熊が有効だと知っている人は多い
しかしそれがどのくらいの差で有利なのかを知っている人は、
意外に少ないように思うのです
というわけで実例をあげます

ツノ銀側はセオリー通り5筋の歩を手持ちにして
下段に飛車を引きます
角をあがって盤面を制圧しに行きます
飛車先交換が怖くないのがツノ銀の強み
居飛車の飛車筋逆襲もセオリー通り
こうなるといくら穴熊でもダメです。
自分だけ1歩を手持ちにすると
攻め筋がかなり広がり、相手の駒組みを制約できます

本当は穴熊側は堅さをいかして、もっと強気で指さないといけないのでした
実は強気で指される(例:飛車角刺し違えて攻め込む)とツノ銀不利となります
これでどのくらいの差なのか実感していただけたと思います。

この中に穴熊党のかたはいますか?
穴熊は堅いのが魅力ですが、堅いだけではダメです。
駒が偏っても中盤で攻め筋をいかに確保するか
攻めの豪快さが目立ちますが、実は中盤が繊細でないといけません
プロは細い攻めをつなげる技術があるので、穴熊側が高い勝率になりやすいのです

次回は居飛車穴熊に対してツノ銀がもし角道を止めて開ける(▲6六歩~▲6五歩)
2手を他に回すとどれだけ攻め筋が広がるか実感してもらってから
角道を止めない中飛車(ゴキゲン中飛車)の登場となります
藤井システムのように高度なことをしなくても
角道を止めずにニラみをきかせることが、穴熊をけん制することにつながります



2008.06.17 Tue l 木曜・集中・中飛車学概論 l COM(0) TB(0) l top ▲

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